ジギングロッドはこれで決まり|釣り方別の選び方とコスパ最強モデル

ジギングロッドを選ぼうとすると、オフショア用・ショア用・スロージギング用など種類が多く、長さや硬さ、適合ジグウェイトといったスペックの違いに戸惑う方は少なくありません。ジギングは100g以上の重いメタルジグを操作し、ブリやヒラマサといった大型青物を狙う釣りです。そのため、ロッドには通常のルアーロッドとは異なるパワーと操作性が求められます。
釣り方やターゲットに合わないロッドを選んでしまうと、ジグの操作がしにくくなったり、大物がヒットした際にロッドが負けてしまったりすることがあります。逆に、自分のスタイルに合ったロッドを選べば、一日を通して快適にジギングを楽しめます。
この記事では、ジギングロッドを選ぶ際に押さえておきたい4つのポイント(長さ・硬さ・適合ジグウェイト・ロッドタイプ)を詳しく解説します。さらに、オフショアジギング・ショアジギング・スロージギングそれぞれに適したスピニングロッドとベイトロッドの特徴、シマノ・ダイワを中心としたおすすめ機種も紹介します。この記事を読めば、自分の釣りスタイルに合った一本を見つけられるはずです。
ジギングロッドとは?一般的なルアーロッドとの違い
ジギングロッドとは、メタルジグを操作するために設計された専用ロッドです。シーバスロッドやエギングロッドといった一般的なルアーロッドと比較して、大きく3つの点で異なります。
1つ目はパワー(強度)の違いです。ジギングでは100〜300g程度のメタルジグを一日中しゃくり続けるため、ロッドには大きな負荷がかかります。また、ブリやヒラマサといった10kgを超える大型魚とファイトするため、曲がっても折れない強靭なブランクス(ロッド本体)が必要です。
2つ目は長さの違いです。船上で垂直にジグを操作するオフショアジギングでは、5〜6フィート(約1.5〜1.8m)の短いロッドが主流となります。一方、堤防や磯からキャストするショアジギングでは、飛距離を出すために9〜10フィート(約2.7〜3m)の長いロッドを使用します。
3つ目は適合ジグウェイトの違いです。シーバスロッドの適合ルアーウェイトは10〜40g程度ですが、ジギングロッドは80〜300g以上のメタルジグに対応します。ジグの重さに合わないロッドを使うと、操作性が著しく低下したり、ロッドが破損したりする原因となります。
ジギングの種類とロッドの使い分け
ジギングには複数のスタイルがあり、それぞれに適したロッドが異なります。自分がどのような釣りをしたいかを明確にしてから、ロッドを選びましょう。
オフショアジギング(船からの青物狙い)
オフショアジギングは、船に乗って沖合でメタルジグを操作し、ブリ・ヒラマサ・カンパチといった青物を狙う釣りです。水深30〜100m程度の近海から、150m以上の深場まで、釣り場によって使用するジグの重さが変わります。
近海での青物狙いでは、100〜200g程度のジグに対応した5.5〜6.5フィートのロッドが標準です。ジグを激しくしゃくる「ハイピッチジャーク」と呼ばれるアクションを多用するため、反発力が高くシャープなロッドが好まれます。
ライトジギング
ライトジギングは、40〜120g程度の軽いジグを使い、タチウオ・サワラ・イサキ・マダイといった中〜小型魚を狙うスタイルです。オフショアジギングの中でも手軽に楽しめるジャンルであり、初心者の入門としても人気があります。
ロッドは6〜6.5フィート程度で、適合ジグウェイト60〜150g程度のモデルが適しています。繊細なアタリを感じ取れるよう、ティップ(穂先)がやや柔らかめに設計されたロッドを選ぶと、小型魚の引きも楽しめます。
スロージギング
スロージギングは、スロー専用のジグをゆっくりとフォール(落下)させ、その間に魚にアピールする釣り方です。根魚(アカハタ・オオモンハタなど)やアカムツ、大型青物まで幅広いターゲットを狙えます。
スロージギング専用ロッドは、ジグをフォールさせる際に「跳ね上げ」を抑えるため、通常のジギングロッドよりも柔らかい設計になっています。ジグウェイトは150〜250g程度、長さは5.5〜6.5フィートが主流です。ベイトタックルを使用するのが一般的です。
ショアジギング
ショアジギングは、堤防・磯・サーフ(砂浜)からメタルジグをキャストして青物を狙う釣りです。船に乗らずに大物を狙える手軽さが魅力であり、近年人気が高まっています。
ロッドは飛距離を出すために9〜10フィートの長さが主流で、適合ジグウェイトは60〜100g程度のモデルが多く使われます。磯場でヒラマサや大型ブリを狙う本格的なショアジギングでは、さらにパワーのあるロッドが必要です。
ジギングロッドの長さの選び方
ロッドの長さは、釣り場や釣り方によって最適な範囲が異なります。長さによって操作性や飛距離、疲労度が変わるため、用途に合わせて選ぶことが重要です。
オフショアジギングは5.5〜6.5フィートが基準
船上からのジギングでは、5.5〜6.5フィート(約1.65〜1.95m)のロッドが標準です。短いロッドはジグの操作がしやすく、船上の限られたスペースでも取り回しが良いのが特徴です。
5.5フィート前後のショートロッドは、ジグに素早くアクションを伝えられるため、ハイピッチジャークを多用する釣りに向いています。一方、6フィート以上のロッドは、ロッドの曲がりを利用してジグを跳ね上げやすく、体への負担を軽減できます。
初心者には6フィート前後のロッドがおすすめです。極端に短いロッドは操作に慣れが必要であり、長すぎるロッドは船上で扱いにくくなります。
ショアジギングは9〜10フィートが主流
ショアジギングでは、9〜10フィート(約2.7〜3m)のロッドが広く使われています。長いロッドは遠投性能に優れ、足場の高い堤防や磯からでもラインを水面から離してやり取りができます。
9フィート台のロッドは取り回しが良く、堤防やサーフでの使用に適しています。10フィート以上のロッドは飛距離を最大化でき、磯場での使用や、潮目の遠いポイントを攻める際に有効です。ただし、長いロッドは重量も増えるため、体力に自信がない方は9.6フィート程度を目安に検討してください。
ライトショアジギングは9〜9.6フィートがおすすめ
30〜60g程度のジグを使うライトショアジギングでは、9〜9.6フィート(約2.7〜2.9m)のロッドが扱いやすいです。本格的なショアジギングロッドよりも軽量であり、シーバスロッドに近い感覚で使用できます。
ジギングロッドの硬さ(パワー)の選び方
ロッドの硬さは、アルファベット記号で表記されるのが一般的です。柔らかい順にL(ライト)、ML(ミディアムライト)、M(ミディアム)、MH(ミディアムヘビー)、H(ヘビー)、XH(エクストラヘビー)と表記されます。硬さはターゲットの大きさと使用するジグの重さに応じて選びます。
ライトジギング・スーパーライトジギングはML〜M
タチウオやイサキ、小型青物を狙うライトジギングでは、ML〜Mクラスのロッドが適しています。40〜120g程度のジグを快適に操作でき、繊細なアタリも感じ取れます。
スーパーライトジギング(SLJ)では、さらに軽い20〜80g程度のジグを使用するため、L〜MLクラスのロッドを選びます。柔らかいロッドは小型魚の引きも楽しめますが、不意の大物には対応しにくくなります。
近海の青物狙いはMH〜H
ブリやワラサといった中〜大型青物を狙う近海ジギングでは、MH〜Hクラスのロッドを選びます。150〜200g程度のジグを操作でき、10kg前後の青物とのファイトにも対応できるパワーがあります。
初心者がオフショアジギングを始める場合は、MHクラスから入ると扱いやすいです。Hクラス以上は大型ジグの操作や、ヒラマサ・カンパチといった引きの強い魚に対応するための選択肢となります。
大型青物・マグロ狙いはH〜XH
ヒラマサやカンパチ、キハダマグロといった大型魚を狙う場合は、H〜XHクラスのパワフルなロッドが必要です。200〜300g以上のジグを操作し、20kg級の魚を根から引き剥がすパワーが求められます。
ただし、硬いロッドは魚の引きを吸収しにくく、バラシ(魚が外れること)のリスクが高まる場合があります。ドラグ設定やファイト技術と合わせて選択してください。
スロージギングはMH〜Hが目安
スロージギングロッドは、通常のジギングロッドとは硬さの基準が異なります。スロー専用ロッドのMHクラスは、通常のジギングロッドのMクラス程度の柔らかさに設計されていることが多いです。
水深や潮流、ターゲットに応じて硬さを選びます。水深100m以下の近海では柔らかめのモデル、150m以上の中深海では硬めのモデルが適しています。
適合ジグウェイトの選び方
適合ジグウェイトとは、そのロッドで快適に操作できるメタルジグの重さの範囲を示しています。適合範囲内のジグを使用することで、ロッド本来の性能を引き出せます。
適合ジグウェイトの目安
釣り方によって使用するジグの重さが異なるため、以下を目安に選んでください。
スーパーライトジギング:20〜80g ライトジギング:60〜150g 近海ジギング:100〜200g 深場・大物狙い:150〜300g以上 スロージギング:100〜250g ショアジギング:40〜100g
適合ジグウェイトの範囲を大きく外れたジグを使用すると、ロッドに過度な負担がかかったり、ジグの操作性が著しく低下したりします。釣り場で使用するジグの重さを事前に確認し、その範囲をカバーできるロッドを選びましょう。
汎用性を求めるなら適合範囲が広いモデルを
1本のロッドで様々な状況に対応したい場合は、適合ジグウェイトの範囲が広いモデルを選ぶとよいでしょう。例えば、適合80〜200gのロッドであれば、ライトジギングから近海の青物ジギングまでカバーできます。
ただし、適合範囲が広いロッドは、特定の重さに特化したロッドと比較して、操作感がやや中途半端になる場合があります。頻繁に使うジグの重さが決まっている場合は、その重さを適合範囲の中心に持つロッドを選ぶと、最も快適に釣りができます。
スピニングロッドとベイトロッドの使い分け
ジギングロッドは、スピニングリール用とベイトリール用の2種類に分かれます。それぞれに得意な釣り方があるため、自分のスタイルに合わせて選びましょう。
スピニングロッドが適している場面
スピニングロッドは、船を風や潮に流しながら斜めにジグを引いてくる「ドテラ流し」と呼ばれる釣り方に適しています。ラインがフリーに放出されるため、ジグをキャストして広範囲を探る釣りにも対応できます。
ショアジギングでは、遠投性能が必要なため、ほぼ全ての場面でスピニングタックルが使用されます。オフショアジギングでも、高速リトリーブ(速巻き)でジグにスピード感のあるアクションを与えたい場面では、スピニングタックルが有効です。
初心者には、トラブルが少なく汎用性の高いスピニングロッドをおすすめします。
ベイトロッドが適している場面
ベイトロッドは、船の真下にジグを落として垂直に誘う「バーチカルジギング」に適しています。クラッチを切るだけでジグをフォールさせられるため、フォール中のアタリを取りやすいのが特徴です。
スロージギングでは、ジグのフォール姿勢をコントロールしやすいベイトタックルが主流です。また、水深が深い中深海ジギングや、巻き上げ力を重視する釣りでもベイトタックルが好まれます。
電動リール対応ロッド
水深200m以上の深場を攻める「ディープジギング」や、中深海でのスロージギングでは、電動リールを使用することがあります。電動リール対応ロッドは、電動リールの大きなボディをしっかりと固定できるリールシート設計が施されています。
通常のベイトロッドでも電動リールを使用できる場合がありますが、バランスやホールド感を考慮すると、電動リール対応モデルを選ぶ方が快適に釣りができます。
ロッドの構造:チューブラーとフルソリッドの違い
ジギングロッドのブランクス(ロッド本体)には、チューブラー構造とフルソリッド構造の2種類があります。それぞれに特徴があり、用途によって使い分けられています。
チューブラーロッドの特徴
チューブラーロッドは、ブランクスが中空構造になっているタイプです。軽量で反発力が高く、ジグを素早くアクションさせやすいのが特徴です。ハイピッチジャークを多用する青物ジギングでは、チューブラーロッドが主流となっています。
デメリットとしては、極端な負荷がかかった際に折れるリスクがフルソリッドよりも高い点が挙げられます。ただし、現代のロッドは素材や設計の進化により、十分な強度が確保されています。
フルソリッドロッドの特徴
フルソリッドロッドは、ブランクスが中空ではなく、素材が詰まった構造になっているタイプです。チューブラーと比較して折れにくく、曲がり込んでも粘り強さを発揮します。
スロージギングでは、ロッド全体がしなやかに曲がることでジグのフォール姿勢をコントロールしやすいため、フルソリッドロッドが好まれます。また、大型魚とのファイト時にロッドが曲がり込んでも安心感があります。
デメリットは、チューブラーと比較して重量が増える点です。一日中しゃくり続けるハイピッチジギングでは、体への負担が大きくなる場合があります。
おすすめのジギングロッド:オフショア用
ここからは、オフショアジギングに適したロッドを価格帯別に紹介します。シマノとダイワを中心に、実績のあるモデルをピックアップしました。
エントリークラス(実売価格2万円以下)
メジャークラフト ジャイアントキリング5G GK5-S63M / GK5-B63M
コストパフォーマンスに優れたエントリーモデルです。R360構造と呼ばれるカーボン積層技術により、ネジレを抑えつつパワーを確保しています。S63Mはスピニング用、B63Mはベイト用で、どちらも近海の青物ジギングに対応します。適合ジグウェイトは80〜180g(スピニング)、100〜180g(ベイト)です。
ダイワ ヴァデル SJ 63B-3 / 63B-4
スロージギング入門に最適なモデルです。ブレーディングX構造によりネジレを抑え、ジグの操作性を高めています。63B-3は水深80m前後の近海向け、63B-4は100m以上の深場向けです。適合ジグウェイトは90〜180g(B-3)、130〜250g(B-4)となっています。
ミドルクラス(実売価格2〜4万円)
シマノ グラップラー タイプLJ S63-2 / B63-2
ライトジギング向けに設計されたミドルクラスモデルです。スパイラルXとハイパワーXを搭載し、軽量ながらパワフルな設計となっています。タチウオやサワラ、イサキなどのライトターゲットから、中型青物まで対応します。適合ジグウェイトは40〜160g(S63-2)、45〜160g(B63-2)です。
ダイワ ブラスト SJ 63B-2 / 63B-3
近海スロージギングに対応するミドルクラスモデルです。高密度HVFカーボンを採用し、粘りと強度を両立しています。63B-2は近海の根魚や中型青物向け、63B-3はブリクラスの大型青物にも対応します。
ハイエンドクラス(実売価格4万円以上)
シマノ オシアジガー LJ S65-0/FS / B65-0/FS
ライトジギングのフラッグシップモデルです。スパイラルXコア、ハイパワーXを搭載し、軽量性と強度を高次元で両立しています。フルソリッド設計により、繊細なアタリを感じ取りつつ、大物とのファイトにも対応します。
ダイワ ソルティガ SJ 61B-3 / 61B-4
ダイワのフラッグシップ・スロージギングロッドです。SVFコンパイルXナノプラス素材を採用し、軽さと粘り強さを実現しています。AGS(エアガイドシステム)により、ガイド周りの軽量化も図られています。大型青物から中深海のアカムツまで、幅広いターゲットに対応します。
シマノ オシアジガー インフィニティ モーティブ B610-3 / B610-4
シマノの最高峰スロージギングロッドです。フルホールディングシートを採用し、パーミング時のフィット感を向上させています。スパイラルXコアとハイパワーXによる強靭なブランクスで、大型魚との長時間のファイトにも耐えます。
おすすめのジギングロッド:ショアジギング用
堤防や磯からメタルジグをキャストするショアジギングに適したロッドを紹介します。
エントリークラス(実売価格1.5万円以下)
メジャークラフト ソルパラ ショアジギング SPX-962MH / SPX-1002H
ショアジギング入門の定番モデルです。40〜80g程度のジグを快適にキャストでき、堤防からの青物狙いに最適です。962MHは取り回しの良さを重視する方向け、1002Hは飛距離とパワーを求める方向けです。
ダイワ ジグキャスター 96M / 100MH
コストを抑えながらも基本性能を備えたエントリーモデルです。高密度HVFカーボンを採用し、価格以上の感度とパワーを実現しています。適合ジグウェイトは15〜65g(96M)、20〜80g(100MH)です。
ミドルクラス(実売価格1.5〜3万円)
シマノ コルトスナイパーBB S96MH / S100H
シマノのショアジギング入門〜ミドルクラスモデルです。ハイパワーXを搭載し、キャスト時のブレを抑えて飛距離を向上させています。S96MHは堤防やサーフでの使用に、S100Hは磯場でのハードな釣りに対応します。
ダイワ オーバーゼア グランデ 100MH / 100H
ショアジギング専用設計のミドルクラスモデルです。X45構造によりネジレ剛性を高め、大型青物とのファイトにも対応します。適合ジグウェイトは25〜90g(100MH)、35〜110g(100H)です。
ハイエンドクラス(実売価格3万円以上)
シマノ コルトスナイパー XR S100H / S100XH
シマノのショアジギング・ハイエンドモデルです。スパイラルXコアとハイパワーXを搭載し、軽量ながら圧倒的なパワーを誇ります。磯場でのヒラマサ狙いや、10kg級のブリとのファイトにも対応します。
ダイワ オーバーゼア AGS 103MH / 109MH
ダイワのショアジギング・フラッグシップモデルです。AGS(エアガイドシステム)を搭載し、ガイド周りの軽量化と感度向上を実現しています。103MHは取り回しの良さを、109MHは飛距離を重視するモデルです。
ジギングロッドの主要メーカーと特徴
ジギングロッドは多くのメーカーから発売されていますが、それぞれに得意分野や設計思想が異なります。主要メーカーの特徴を把握しておくと、ロッド選びの参考になります。
シマノ
シマノは、スパイラルXやハイパワーXといった独自のブランクス補強技術を持ち、軽量でパワフルなロッドを多数ラインナップしています。オフショアジギングでは「オシアジガー」シリーズ、ショアジギングでは「コルトスナイパー」シリーズが定番です。巻き心地の良いリールと組み合わせることで、バランスの取れたタックルを構築できます。
ダイワ
ダイワは、SVFカーボンやAGS(エアガイドシステム)といった先進技術を採用し、感度と操作性に優れたロッドを展開しています。オフショアジギングでは「ソルティガ」シリーズがフラッグシップ、「ブラスト」「ヴァデル」がエントリー〜ミドルクラスとして人気です。ショアジギングでは「オーバーゼア」シリーズがラインナップされています。
メジャークラフト
メジャークラフトは、コストパフォーマンスに優れたロッドを多数展開しており、初心者の入門用として人気があります。「ソルパラ」シリーズは実売価格1万円前後で購入でき、「ジャイアントキリング」シリーズはミドルクラスの性能を備えながらも手頃な価格設定となっています。
天龍
天龍は、国内生産にこだわり、職人の手作業による高品質なロッドを製造しています。「ホライゾン」シリーズや「ジグザム」シリーズは、操作性と感度に定評があり、中〜上級者に支持されています。デザイン性も高く、周囲と差別化したい方にも選ばれています。
アブガルシア
アブガルシアは、コンパクトに収納できるマルチピースロッドのラインナップが充実しています。遠征釣行や電車・飛行機での移動が多い方に適しています。「オーシャンフィールド」シリーズはエントリークラスとして手頃な価格で購入できます。
ジギングロッドのメンテナンス方法
ジギングロッドは海水を浴びる環境で使用するため、適切なメンテナンスを行わないと性能が低下します。釣行後のケアを習慣化し、ロッドを長持ちさせましょう。
釣行後の基本メンテナンス
釣行後は、できるだけ早くロッドを真水で洗い流します。ガイド周りは特に塩分が付着しやすいため、念入りに洗浄してください。水圧が強すぎるとガイドのリングに負担がかかる場合があるため、弱めの水流で全体をまんべんなく洗います。
洗浄後は水気を拭き取り、風通しの良い日陰で乾燥させます。直射日光に長時間さらすと、ブランクスやグリップの劣化を早める原因となります。
ガイドのチェック
使用前後には、ガイドリング(ラインが通る部分)に傷や割れがないか確認します。傷があるガイドを使い続けると、ラインを傷つけて切れやすくなります。異常が見つかった場合は、メーカーや専門店でガイド交換を依頼してください。
ロッドの保管方法
ロッドは直射日光を避け、高温多湿にならない場所で保管します。立てかけて保管する場合は、ブランクスに曲がり癖がつかないよう注意してください。ロッドケースに入れて横置きで保管するのが理想的です。
まとめ
ジギングロッドを選ぶ際は、長さ・硬さ・適合ジグウェイト・ロッドタイプの4つのポイントを押さえることが重要です。
オフショアジギングでは5.5〜6.5フィートの短いロッド、ショアジギングでは9〜10フィートの長いロッドが主流となります。硬さはターゲットと使用するジグの重さに応じて選び、ライトジギングはML〜M、近海の青物狙いはMH〜H、大型魚狙いはH〜XHが目安です。
スピニングロッドとベイトロッドは、釣り方によって使い分けます。ドテラ流しやキャスティングにはスピニング、バーチカルジギングやスロージギングにはベイトが適しています。初心者はトラブルの少ないスピニングロッドから始めるとよいでしょう。
シマノ・ダイワを中心に、エントリーモデルからハイエンドモデルまで幅広いラインナップがあります。予算と釣りのスタイルに合わせて、自分に合った一本を見つけてください。適切なロッドを選べば、ジギングの楽しさが大きく広がります。
FAQ
Q1. オフショアジギングロッドでコスパ最強のモデルはどれですか?
実売価格2万円以下のエントリーモデルでは、メジャークラフト「ジャイアントキリング5G」やダイワ「ヴァデル」がコストパフォーマンスに優れています。どちらも基本的なブランクス補強技術を採用しており、近海ジギングで十分な性能を発揮します。2〜3万円台では、シマノ「グラップラー」やダイワ「ブラスト」が、性能と価格のバランスが取れたモデルとして人気があります。
Q2. ジギングロッドはスピニングとベイトどちらがおすすめですか?
初心者にはスピニングロッドをおすすめします。バックラッシュ(糸絡み)のリスクが少なく、ドテラ流しやキャスティングにも対応できる汎用性の高さがメリットです。ベイトロッドは、スロージギングやバーチカルジギングに特化したい場合、または中深海ジギングなど深場の釣りに挑戦する際に検討するとよいでしょう。
Q3. オフショアジギングロッドの最高峰モデルはどれですか?
シマノでは「オシアジガー インフィニティ」シリーズ、ダイワでは「ソルティガ」シリーズがフラッグシップモデルに位置付けられています。どちらも最先端の素材と技術を投入しており、軽量性・感度・パワー・耐久性のすべてにおいて最高レベルの性能を誇ります。価格は5〜8万円程度ですが、長く使える一本を求める方には最適な選択です。
Q4. ジギングロッドとキャスティングロッドの違いは何ですか?
ジギングロッドは、船上でメタルジグを垂直に操作することを想定して設計されています。5〜6.5フィート程度の短い長さで、ジグをしゃくる動作に適した反発力を持っています。一方、キャスティングロッドはルアーを遠投することを想定しており、7〜8フィート程度の長さで、キャスト時にルアーを飛ばしやすい設計となっています。ジギングロッドでもキャスティングは可能ですが、飛距離は専用ロッドに劣ります。
Q5. スロージギングロッドは本当に必要ですか?通常のジギングロッドで代用できますか?
スロージギングを本格的に楽しむ場合は、専用ロッドの使用をおすすめします。スロージギングロッドは、ジグをゆっくりフォールさせる際に「跳ね上げ」を抑える柔らかい設計になっており、通常のジギングロッドでは再現できない動きを実現します。ただし、入門段階では通常のジギングロッドやライトジギングロッドで試してみて、スロージギングの楽しさを感じてから専用ロッドを購入するのも一つの方法です。
Q6. ショアジギングロッドでシーバスやエギングはできますか?
ショアジギングロッドでシーバス釣りやエギングを行うことは可能ですが、快適とはいえません。ショアジギングロッドは60〜100g程度のジグを操作するためのパワーを持っており、シーバスルアー(10〜30g程度)やエギ(3〜4号で約20〜25g)には硬すぎます。専用ロッドと比較してルアーの操作性や感度が大きく劣るため、シーバスやエギングも楽しみたい場合は、それぞれの専用ロッドを用意することをおすすめします。
Q7. 船用ジギングロッドの長さはどれくらいがおすすめですか?
船からのジギングでは、6フィート(約1.8m)前後のロッドが最も汎用性が高くおすすめです。5.5フィート以下のショートロッドはジグに素早くアクションを伝えられますが、操作に慣れが必要です。6.5フィート以上のロッドはロッドの曲がりを利用して体への負担を軽減できますが、船上では取り回しがやや難しくなります。初心者は6フィート前後から始め、好みに応じて調整するとよいでしょう。