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バス釣りベイトリールの選び方!番手・ブレーキ・ギア比とは

バスフィッシング(バス釣り)の世界に足を踏み入れると、必ず出会うのが「ベイトリール」です。スピニングリールとは対照的な、ロッド(釣り竿)の上に取り付けられる独特の形状。力強い巻き上げと正確なキャスト(投げる動作)を可能にし、特に中量級〜重量級のルアーを扱う上で欠かせない存在です。

しかし、ベイトリール選びは初心者にとって最初の大きな壁となります。「番手(100番とか200番)って何?」「ブレーキシステム(DCとかSVSとか)が分からない」「ギア比ってどれを選べばいいの?」そして何より、「バックラッシュ(ライントラブル)が怖い…」。

この記事では、バス釣り用ベイトリールの選び方について、その核となる「番手(サイズ)」「ブレーキシステム」「ギア比」という3つの要素を体系的に解説します。さらに、最大の難関である「バックラッシュ」の対策と、初心者におすすめのモデルまで、専門的な視点から分かりやすく説明します。

バス釣りにおけるベイトリールの役割:「パワー」と「正確性」

バス釣りにおいて、ベイトリールがスピニングリールと明確に異なる役割を担うのは、主に以下の点です。

  • パワー: リール内部のギア構造が、ハンドルからの力を効率よく巻き上げトルクに変換するため、巻き抵抗の大きなルアー(クランクベイトなど)や、カバー(障害物)周りからバスを強引に引き出すパワーファイトに適しています。
  • 正確性: スプール(釣り糸を巻く部分)の回転を親指(サミング)で直接コントロールできるため、狙ったピンポイントにルアーを正確に投げ込む(キャストアキュラシー)ことが可能です。
  • 太糸・重量級ルアーへの対応力: スピニングリールが苦手とする太いライン(12lb以上)や、重いルアー(10g以上)を快適に扱うことができます。

これらの特性から、ベイトリールはバス釣りの戦略の幅を広げる上で、スピニングリールと並んで必須のタックル(道具)と言えます。

番手(サイズ)の選び方:基準は「100番/150番」クラス

ベイトリールの番手(サイズ)は、メーカーによって表記が異なりますが、一般的に数字が小さいほど小型・軽量、大きいほど大型・パワフル(糸巻量が多い)になります。バス釣りで主に使われるのは以下のクラスです。

70番 / 30番クラス (シマノ / ダイワ)

  • 特徴: 最も小型・軽量なクラス。
  • 用途: 「ベイトフィネス(BFS)」と呼ばれる、本来スピニングリールで扱うような軽量ルアー(5g以下)をベイトタックルで扱うための専用機。

100番 / 150番クラス (シマノ / ダイワ) ※例:タトゥーラ100, SLX MGL 70(旧基準100番相当)

  • 特徴: バス釣りにおける最も標準的(バーサタイル)なサイズ
  • 用途: 7g〜28g(1oz)程度の中量級ルアー全般(巻物:クランクベイト、スピナーベイト / 撃ち物:テキサスリグ、ラバージグ)を快適に扱えます。初心者が最初に選ぶべき基準となる番手です。

200番クラス (シマノ / ダイワ)

  • 特徴: 100番クラスより一回り大きく、太いライン(16lb以上)を多く巻ける。
  • 用途: ビッグベイト、大型のディープクランク、ヘビーカバーへのパンチングなど、よりパワーが求められる釣りに特化しています。

ブレーキシステムの選び方:DC vs SVS vs マグネット

ベイトリールの心臓部であり、初心者にとって最大の関門となるのが「ブレーキシステム」です。キャスト時にスプールの回転速度を適切に制御し、「バックラッシュ」を防ぐ役割を担います。

1. DC(デジタルコントロールブレーキ / シマノ)

  • 仕組み: マイクロコンピューターがスプールの回転数を1/1000秒単位で検知し、最適なブレーキ力を自動でかけ続ける電子制御システム。
  • メリット: バックラッシュ防止性能が最も高い。外部ダイヤルでモード(ラインの種類やルアーの種類)を選ぶだけで、ほぼ全自動でブレーキが効くため、初心者でも非常に扱いやすい。逆風下でのキャストにも圧倒的に強い。
  • デメリット: 高価。独特のブレーキ音(キュイーンという音)がする。

2. SVS(シマノ・バリアブル・ブレーキシステム / シマノ)

  • 仕組み: スプールに付いたブレーキシュー(コマ)が、回転数に応じて遠心力で外側に飛び出し、ブレーキリングに接触することでブレーキ力を発生させる「遠心ブレーキ」。
  • メリット: ブレーキの効き方が自然で、キャスト後半の「伸び」が良い。内部のブレーキシューのオン・オフと外部ダイヤル(SVSインフィニティ)で、非常に細かなセッティングが可能。
  • デメリット: セッティングの幅が広い分、最適な設定を見つけるのにやや経験が必要。

3. マグネットブレーキ(マグフォース / ダイワ)

  • 仕組み: スプールに取り付けられたインダクトローター(金属のカップ)が、回転数に応じて磁界(マグネット)に近づいたり離れたりすることで、非接触式の磁力ブレーキを発生させる。
  • メリット: 外部ダイヤルでの調整が非常に簡単。ブレーキの効き方がスムーズで扱いやすい。ダイワの「SVコンセプト」は、軽いルアーから重いルアーまで、外部ダイヤル調整だけで快適にキャストできる汎用性の高さが特徴。
  • デメリット: SVSに比べると、キャスト後半の「伸び」がやや劣るとされる場合がある。

初心者におすすめのブレーキは?

  • 予算が許せば:DC(シマノ SLX DCなど)が最もトラブルレスで簡単です。
  • コストパフォーマンス重視なら:マグネットブレーキ(ダイワ タトゥーラ SV TWなど)が、外部ダイヤル調整のみで扱いやすく、初心者にも優しいです。

ギア比の選び方:ノーマル vs ハイギア(HG/XG)

ギア比は、ハンドル1回転あたりのスプールの回転数を示し、「巻き取り速度」と「巻き上げトルク(力)」に影響します。

ノーマルギア / ローギア (ギア比 5.x:1 〜 6.x:1)

  • 特徴: 巻き取り速度が遅く、巻き上げトルクが強い。
  • メリット: クランクベイトなど、巻き抵抗の大きなルアーを軽い力で巻き続けられる。
  • 用途: ディープクランク、大型スピナーベイトなど、「巻物」中心の釣り。

ハイギア (HG / ギア比 7.x:1)

  • 特徴: 現在のバス釣りベイトリールの標準。巻き取り速度とトルクのバランスが良い。
  • メリット: ルアーの回収が速く、手返しが良い。ワームなどを操作した際に出るラインスラック(糸ふけ)を素早く回収できるため、アワセ(フッキング)が決まりやすい。
  • 用途: テキサスリグ、ラバージグ、スピナーベイト、トップウォーターなど、非常に汎用性が高い。初心者が最初に選ぶギア比として最も推奨される。

エクストラハイギア (XG / ギア比 8.x:1 以上)

  • 特徴: 巻き取り速度が最も速い。
  • メリット: ラインスラックの回収が最速。カバー(障害物)にルアーを撃ち込み、すぐに回収する「フリッピング」や「ピッチング」といった釣りに特化。
  • デメリット: 巻き上げトルクが最も低く、巻き抵抗の大きなルアーには不向き。

バックラッシュ対策:原因と防止の基本

ベイトリールの最大の壁「バックラッシュ」。その原因と対策の基本を押さえましょう。

バックラッシュの原因

キャスト時に、ルアーが飛んでいく速度よりも、スプールの回転速度が上回ってしまうことで発生します。放出されるラインよりもスプールから送り出されるラインの方が多くなり、スプール上でラインが大混乱(鳥の巣状)になります。

防止のための3つの基本設定・操作

  1. ブレーキ設定: 使用するルアーの重さや風の強さに合わせて、DC/SVS/マグネットのブレーキ力を適切に設定します。最初は「強め」に設定し、バックラッシュしないことを確認しながら徐々に弱めていくのが基本です。
  2. メカニカルブレーキ(スプールテンション)調整: スプール軸の横にあるダイヤルです。クラッチを切った状態で、ルアーが「ゆっくりと」落ちる程度、またはスプールに「カタカタ」とわずかな横ガタが出る程度に調整します。締めすぎると飛距離が落ち、緩めすぎるとバックラッシュしやすくなります。
  3. サミング(親指での制御): 最も重要な技術です。キャスト中、特にルアーが着水する直前に、親指の腹でスプールに軽く触れ、回転を制御します。これにより、着水時のスプールの過回転を防ぎます。

これら3つを適切に行い、力まずスムーズなキャストを心がければ、バックラッシュは大幅に減らすことができます。

【価格帯別】初心者におすすめのバス釣りベイトリール

上記の選び方を踏まえ、初心者が購入しやすい価格帯別におすすめのモデルを紹介します。

H3-1: 1万円台(エントリーモデル)

「まずはベイトリールを試してみたい」という方に。基本性能は備わっています。

  • シマノ 22 バスワンXT+ (BASS ONE XT+) / 21 SLX BFS: シンプルなSVSブレーキを搭載。バスワンXT+は価格を抑えつつも基本を押さえたモデル。SLX BFSはベイトフィネス入門機。
  • ダイワ 24 バスX (BASS X) / 24 PR100X: 扱いやすいマグネットブレーキを搭載した入門機。

H3-2: 2万円〜3万円台(ミドルクラス / 最推奨)

この価格帯は、上位機種の高性能ブレーキシステム(DCやSV)を搭載したモデルが多く、初心者が最も快適にベイトリールを始められる、コストパフォーマンス最強のゾーンです。

  • シマノ 20 SLX DC / 23 CURADO(クラド) DC: シマノ独自の「DCブレーキ」を搭載しながら、手頃な価格を実現した大人気モデル。特にSLX DCは「DC入門機」として圧倒的な支持を得ています。
  • ダイワ 24 タトゥーラ TW 100 / 21 ジリオン SV TW: ダイワの「SVコンセプト(マグフォースZ SV)」を搭載。軽いルアーから重いルアーまで、外部ダイヤルの調整だけで快適にキャストできる汎用性の高さが魅力です。タトゥーラは特にコスパに優れます。

H3-3: 4万円以上(ハイエンドモデル)

最高の性能(飛距離、巻き心地、軽さ)を求めるアングラー向け。

  • シマノ: メタニウム、アンタレス、カルカッタコンクエスト
  • ダイワ: スティーズ、ジリオン(上位機種)、アルファス

不要になったベイトリールの処分と買取

ベイトリールは中古市場でも非常に人気が高く、シマノの「メタニウム」や「SLX DC」、ダイワの「タトゥーラ」などは特に需要があります。

新しいモデルへの買い替えなどで不要になったベイトリールは、処分(廃棄)する前に、釣具買取専門店で査定を受けることをお勧めします。バックラッシュで内部にラインが食い込んだり、傷が多い状態でも、パーツとしての価値が残っている場合があります。

釣具買取専門店タックルラウンジでは、ベイトリールの専門知識を持つスタッフが、お客様のリールの価値を適正に査定いたします。DC、SVS、マグネット、各モデルの相場を熟知しています。

まとめ

バス釣り用ベイトリールの選び方は、戦略的な釣りを楽しむための第一歩です。

  • 役割: パワーと正確性で、中〜重量級ルアーを操る。
  • 番手(サイズ):
    • 100番/150番クラスが、あらゆる釣りに対応できる「万能サイズ」。
  • ブレーキシステム:
    • 初心者はトラブルレスな「DC(シマノ)」か、扱いやすい「マグネット(ダイワ SV)」が推奨。
  • ギア比:
    • 汎用性が高く、ラインスラック回収に優れる「ハイギア(HG)」が最初の1台におすすめ。
  • バックラッシュ対策: ブレーキ設定、メカニカルブレーキ調整、そして「サミング」の習得が鍵。

まずは、「100番クラス、DCまたはSVブレーキ、HGギア」という組み合わせを基準に、予算に合わせて「SLX DC」や「タトゥーラ SV TW」といったミドルクラスから選ぶのが、最も失敗の少ない始め方です。ベイトリールを使いこなせば、バス釣りの世界はさらに広がります。

FAQ(よくある質問)

Q1: ベイトリールの番手「100番」とは、具体的にどのくらいのサイズ感ですか?

A1: シマノ・ダイワ共通で、バス釣りにおいて最も標準的な(バーサタイルな)サイズです。手のひらに収まるコンパクトさで、フロロカーボンラインの12lb〜16lbを70m〜100m程度巻けるライン容量を持ち、7g〜28g(1oz)程度のルアーを快適に扱えます。

Q2: DCブレーキのリールを買えば、本当にバックラッシュしないのですか?

A2: 「全くしない」わけではありませんが、「劇的にしにくく」なります。DCはスプールの急激な加速や、逆風などによる失速を瞬時に検知してブレーキをかけるため、アングラー側のミスを大幅にカバーしてくれます。ただし、メカニカルブレーキの調整や、最低限のサミングは必要です。

Q3: ベイトリールのSVSとマグネットブレーキ、結局どっちが良いですか?

A3: 一長一短があり、好みによります。「SVS」はブレーキの微調整幅が広く、キャスト後半の伸びが良いとされますが、セッティングに慣れが必要です。「マグネット」は外部ダイヤル調整が容易で扱いやすいですが、SVSほどの微調整はできません。ダイワの「SV」は、その扱いやすさと対応ルアーの広さから、初心者〜上級者まで幅広く支持されています。

Q4: 1万円以下の安いベイトリールではダメですか?

A4: 釣りをすること自体は可能ですが、快適性やトラブルレス性能は価格に比例する傾向があります。特にブレーキシステムの性能が低いと、バックラッシュが多発し、ベイトリール自体が嫌になってしまう可能性があります。予算が許す限り、2万円前後のDCまたはSV搭載モデル(SLX DC、タトゥーラSV TWなど)を選ぶことを強くお勧めします。

Q5: ベイトリールは海水(ソルト)でも使えますか?

A5: 「海水対応」と明記されているモデルであれば使用可能です。シマノのSLX DCやダイワのタトゥーラなどは海水対応です。ただし、使用後は必ず真水で塩分を洗い流し、適切な注油を行うなど、淡水以上に丁寧なメンテナンスが必要です。

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