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バス釣りラインの選び方|ナイロン・フロロ・PEの種類と太さ

バスフィッシング(バス釣り)において、ロッド(釣り竿)やリールと同じくらい、いや、それ以上に釣果を左右するのが「ライン(釣り糸)」です。ラインは、アングラー(釣り人)とルアー、そしてバスとを繋ぐ唯一の接点であり、その選択がキャスト(投げる動作)のしやすさ、ルアーのアクション、アタリ(魚が食いついた信号)の感度、そしてファイト(魚とのやり取り)の安心感に直結します。

しかし、釣具店には「ナイロン」「フロロカーボン」「PE」といった異なる素材のラインが、様々な「太さ(lb=ポンド / 号数)」で並んでおり、初心者にとっては「どれを選べば良いのか分からない」というのが正直なところでしょう。

この記事では、バス釣りで使われる主要な3種類のライン(ナイロン、フロロカーボン、PE)について、それぞれの素材特性、メリット・デメリット、そして適切な太さの選び方、タックル(スピニング/ベイト)による使い分けまで、体系的に解説します。

バス釣りラインは「素材」と「太さ」で使い分ける

バス釣りで使用するライン選びの結論は、以下の2つの要素で決まります。

  1. ラインの素材(種類): 主に「ナイロン」「フロロカーボン」「PE」の3種類。それぞれ「伸び(伸度)」「感度」「比重(水への沈みやすさ)」「根ズレ(障害物への擦れ)への強さ」といった特性が全く異なります。
  2. ラインの太さ(強度): 主に「lb(ポンド)」で表記され、数字が大きいほど太く、強くなります。使用するタックル(スピニング/ベイト)、ルアーの重さ、狙うバスのサイズ、フィールドの状況(障害物の多さ)によって適切な太さが変わります。

基本戦略: 釣り方やタックルに合わせて、まず最適な「素材(種類)」を選び、次にその釣りで求められる必要十分な「太さ」を選択します。

ラインの種類(素材)と特徴:ナイロン vs フロロ vs PE

バス釣りラインの主流である3種類の素材について、その特性を比較解説します。

ナイロンライン (Nylon Line)

  • 素材: ポリアミド系樹脂。最も古くから使われている、しなやかなライン。
  • 特徴:
    • 伸びる(高伸度): 衝撃吸収性に優れ、魚の急な突っ込みにも対応しやすい。バラシ(魚が針から外れること)を軽減する効果も。
    • しなやか: リールへの馴染みが良く、キャストトラブルが少ない。初心者にも扱いやすい。
    • 比重が軽い: 水に浮きやすく、トップウォーター(水面系)ルアーの操作に適している。
    • 吸水性がある: 長時間使用すると水を吸って強度が若干低下する。
  • メリット: 安価で扱いやすい。衝撃吸収性が高い。トップウォーターに適している。
  • デメリット: 伸びるため感度が低い。根ズレにやや弱い。吸水劣化がある。
  • 主な用途: トップウォータープラグ、巻物(クランクベイトなど)の初心者向けライン。

フロロカーボンライン (Fluorocarbon Line)

  • 素材: ポリフッ化ビニリデン。現在のバス釣りの主流ライン。
  • 特徴:
    • 伸びにくい(低伸度): 感度が非常に高く、水中の僅かな変化やバスの小さなアタリも明確に伝わる。
    • 硬い(高硬度): 根ズレ(岩や杭などへの擦れ)に非常に強い。
    • 比重が重い: 水によく沈むため、ワーム(ソフトルアー)を底で操作する釣りに適している。
    • 屈折率が水に近い: 水中で見えにくいとされる。
  • メリット: 高感度。根ズレに強い。沈むため底を取りやすい。
  • デメリット: ナイロンより硬いため、巻き癖が付きやすく、スピニングリールではライントラブルが起きやすい場合がある。価格がやや高い。
  • 主な用途: ワームを使ったフィネス(繊細な)釣り(スピニング)、テキサスリグやラバージグなどの「撃ち物」(ベイト)、巻物全般(ベイト)。最も汎用性が高い

PEライン (Polyethylene Line)

  • 素材: ポリエチレン繊維の編み糸。主にソルトウォーター(海釣り)で使われるが、バス釣りでも特定の釣法で有効。
  • 特徴:
    • 全く伸びない(超低伸度): 感度が3種類の中で最も高い。
    • 非常に強い(高強度): 同じ太さならナイロンやフロロの数倍の強度を持つ。
    • 比重が軽い: 水に浮く。
    • 根ズレに弱い: 表面が繊維のため、擦れには非常に弱い。
  • メリット: 圧倒的な高感度と高強度。細いため飛距離が出る。
  • デメリット: 根ズレに極端に弱い。衝撃吸収性がない。単体では使えず、必ず「リーダー」が必要
  • 主な用途: パワーフィネス(スピニングPE)、フロッグゲーム(ベイトPE)、ディープ(深場)の釣り。

PEラインに必要な「リーダー」とは?

PEラインは根ズレに弱いため、その先端に**「ショックリーダー」**と呼ばれるフロロカーボンまたはナイロンのラインを結束(ノットで結ぶ)する必要があります。リーダーが根ズレからPEライン本体を守り、伸びないPEの弱点である衝撃吸収性を補う役割も果たします。

ラインの太さ(強度)の選び方:「lb(ポンド)」の基準

ラインの太さは、主に「lb(ポンド)」で表記されます。これは「破断強度(どれだけの重さに耐えられるか)」を示す単位ですが、実質的に「ラインの太さ」の目安として使われます。 (例:4lbより8lbの方が太い)

PEラインのみ、繊維の束の太さを示す「号数」で表記されるのが一般的です。(例:0.8号、1.0号)

スピニングタックルでの推奨太さ

スピニングタックルは、主に軽量ルアーを扱う「フィネス」な釣りが中心となるため、細いラインが基本です。

  • フロロカーボン:3 lb 〜 6 lb
    • 4 lb / 5 lb: 最も汎用性が高い。ワーム全般(ダウンショット、ネコリグ等)から小型プラグまで対応。
    • 3 lb: より繊細な操作や飛距離が求められる場合(ハイプレッシャーな状況)。
    • 6 lb: やや太めで、障害物周りを攻める場合や、少し重めのルアーを使う場合。
  • ナイロン:4 lb 〜 8 lb
    • トップウォータープラグを使う場合や、初心者でライントラブルを避けたい場合。
  • PEライン:0.4号 〜 0.8号 (+ リーダー 6lb〜10lb)
    • カバー(障害物)周りをスピニングで攻める「パワーフィネス」用。

ベイトタックルでの推奨太さ

ベイトタックルは、中量級〜重量級のルアーや、障害物周りでのパワーファイトが中心となるため、太めのラインが基本です。

  • フロロカーボン:10 lb 〜 20 lb
    • 12 lb / 14 lb: 最も汎用性が高い。巻物(クランク、スピナベ)から撃ち物(テキサス、ラバージグ)まで幅広く対応。ベイトの基準となる太さ
    • 10 lb: 軽めの巻物や、飛距離を重視する場合。
    • 16 lb 〜 20 lb: カバー撃ち、ビッグベイトなど、パワーと根ズレへの強さが求められる場合。
  • ナイロン:12 lb 〜 20 lb
    • トップウォータープラグや、大型のクランクベイトなど、ラインの伸びを活かしたい場合。
  • PEライン:3号 〜 5号 (+ リーダー 20lb〜40lb)
    • フロッグゲームやパンチングなど、分厚いカバーからバスを引きずり出すための専用セッティング。

タックル(スピニング/ベイト)別ライン選択の基本

リールの種類によって、相性の良いライン素材が決まってきます。

  • スピニングリールには: しなやかさが求められるため、「フロロカーボン」(細番手)または**「ナイロン」**が基本です。硬いフロロカーボンの太い番手(8lb以上)やPEラインを巻くと、ライントラブル(糸ヨレ、放出時のループ)が多発しやすいため注意が必要です。(※PEラインを使う場合は、PE専用設計のリールやロッドの使用が推奨されます)
  • ベイトリールには: 太いラインを扱いやすく、感度や根ズレへの強さが重視されるため、**「フロロカーボン」**が最も適しています。トップウォーターなど特定の用途で「ナイロン」、カバー撃ち特化で「PEライン」も選択肢に入ります。

状況別ライン使い分けの応用

基本のライン選択に加え、ルアーの種類やフィールドの状況に応じてラインを使い分けることで、釣果はさらに向上します。

H3-1: ルアーの種類による使い分け

  • トップウォーター: ラインが浮く**「ナイロン」または「PEライン」**が最適。沈むフロロカーボンはルアーの動きを妨げる場合があります。
  • 巻物(クランク、スピナベ): 適度な伸びがバラシを防ぐ**「ナイロン」、または感度と根ズレ強度を両立する「フロロカーボン」**(やや太め)。
  • 撃ち物(ワーム、ラバージグ): 感度と根ズレ強度、沈みやすさが最重要なため、**「フロロカーボン」**一択。
  • フィネスワーム: 感度重視で**「フロロカーボン」**(細番手)。

H3-2: フィールド(カバー、水質)による使い分け

  • カバー(障害物)が多い: 根ズレに強い**「フロロカーボン」(太め)または「PEライン」**。
  • クリアウォーター(透明度が高い): 水中で見えにくい**「フロロカーボン」**。
  • マッディウォーター(濁っている): ラインの見えにくさはあまり関係ないため、ルアーや釣法に合わせた素材を選択。

初心者向け「最初のライン」選び

情報量が多すぎて迷ってしまう初心者の方は、まず以下の基準で選んでみてください。

  • スピニングタックルなら: フロロカーボンラインの「4 lb」 → 4lbあれば、軽いワームから小型プラグまで、スピニングで扱うほとんどのルアーに対応でき、感度も強度もバランスが良いです。
  • ベイトタックルなら: フロロカーボンラインの「12 lb」または「14 lb」 → ベイトリールで扱う標準的なルアー(10g〜20g程度)に幅広く対応でき、根ズレにも比較的強いため、最初の1本として最適です。

人気・定番のライン

ライン選びに迷ったら、多くのアングラーに支持されている定番ラインから試してみるのも良いでしょう。(※特定の製品推奨ではなく、あくまで例です)

  • フロロカーボン: シーガー「フロロマイスター」、サンライン「FCスナイパー」、クレハ「シーガー R18 フロロリミテッド」など。
  • ナイロン: サンライン「マシンガンキャスト」、東レ「ソラローム スーパーハード ナチュラル」など。
  • PEライン: よつあみ「G-soul X8 UPGRADE」、シーガー「PEX8」など。

不要になったライン・空スプールの処分

使い終わったラインや、ラインを巻いていた空のスプール(プラスチック製)は、適切に処分する必要があります。

  • 使用済みライン: 自然環境で分解されにくいため、釣り場に捨ててはいけません。鳥や野生動物に絡まる事故を防ぐため、必ずハサミで細かく切ってから「可燃ゴミ」として持ち帰ってください。一部の釣具店では、ラインのリサイクル回収を行っています。
  • 空スプール: 「プラスチックゴミ」または「可燃ゴミ」として、自治体のルールに従って処分してください。

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まとめ

バス釣りラインの選択は、釣りの快適性と釣果に直結する重要な要素です。

  • 3大ライン: それぞれ特性が異なる「ナイロン」「フロロカーボン」「PE」を理解する。
  • 太さ(lb): タックル(スピニング/ベイト)と用途に合わせて、必要十分な強度を選ぶ。
  • 基本選択:
    • スピニング: フロロ (3-6lb) または ナイロン (4-8lb)
    • ベイト: フロロ (10-20lb) が基本。用途によりナイロン・PEも。
  • PEの注意点: 必ず「リーダー」を結ぶ必要がある。

まずは「フロロカーボン」を中心に、スピニングには「4lb」、ベイトには「12lb or 14lb」を基準とし、ご自身の釣り方に合わせて他の素材や太さを試していくのが、最適なラインを見つける近道です。

FAQ(よくある質問)

Q1: 結局、バス釣りで最強のラインは何ですか?

A1: 「最強」のラインは存在しません。なぜなら、釣り方、タックル、フィールドの状況によって、求められるラインの特性(感度、強度、伸び、比重、耐摩耗性)が全く異なるためです。状況に合わせて最適なラインを選択することが「最強」への道です。ただし、**汎用性の高さという点では「フロロカーボンライン」**が、現代のバス釣りにおいて最もスタンダードな選択といえます。

Q2: ナイロンとフロロカーボン、どう使い分ければ良いですか?

A2: 大まかな使い分けは以下の通りです。

  • ナイロン: トップウォーター、巻き抵抗の大きいクランクベイト(伸びが衝撃を吸収)、初心者(扱いやすさ重視)。
  • フロロカーボン: ワーム全般(感度、沈みやすさ)、カバー周り(根ズレ強度)、汎用性(ほとんどの釣りに対応)。

Q3: スピニングリールにPEラインを使うメリット・デメリットは?

A3: メリット: 圧倒的な感度と強度。同じ強度ならフロロより細くできるため、飛距離が向上する。 デメリット: 根ズレに非常に弱い。伸びがないため衝撃で切れやすい(リーダー必須)。風に煽られやすい。ライントラブルが起きやすい(特に初心者)。主にカバー周りを攻める「パワーフィネス」という専門的な釣法で使われます。

Q4: ラインは何m巻けば良いですか?

A4: 一般的には75m〜100m巻くのが標準的です。太いラインをベイトリールで近距離戦に使う場合は50m程度でも良い場合があります。スピニングリールで浅溝スプール(S)を使う場合は、表示されている糸巻量(例:4lb-100m)をぴったり巻くのがトラブルレスのコツです。

Q5: ラインの交換時期(寿命)はどのくらいですか?

A5: 使用頻度や保管状況によって大きく異なりますが、ラインは紫外線や吸水で劣化します。目安として、ナイロンは釣行3〜5回フロロカーボンは釣行5〜10回程度での交換が推奨されます。ライン表面がザラついてきたり、巻き癖がひどくなったりしたら交換のサインです。PEラインは比較的長持ちしますが、毛羽立ちが目立ってきたら交換時期です。

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