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ツインパワーの歴代モデルを解説!シマノ「質実剛健」リールの進化史

シマノ(SHIMANO)のスピニングリール群において、フラッグシップ(最上位機種)である「ステラ」に次ぐ中核モデルとして、アングラー(釣り人)から絶大な信頼を寄せられている「ツインパワー」。その名は、単なる価格帯の序列ではなく、「質実剛健(しつじつごうけん)」という明確な哲学を体現する存在として認識されています。

1992年の初代登場から30年以上、ツインパワーは常に「剛性」と「パワー」を追求し、過酷なフィッシングシーンを支え続けてきました。しかし、その長い歴史の中で、標準モデルの進化に加え、「Mg(マグネシウム)」や「XD(エクストリームデュラビリティ)」といった、特性の異なる派生モデルも登場しており、「歴代モデルの違いが分からない」「ステラと何が違うのか?」といった疑問を持つ方も少なくありません。

この記事では、歴代ツインパワーの進化の系譜について、標準モデルと派生モデル(Mg, XD)の特徴、搭載技術、そして中古市場での選び方まで、体系的に解説します。

ツインパワーとは:ステラとの違いと「質実剛健」の立ち位置

ツインパワーの立ち位置を理解するには、フラッグシップである「ステラ」との比較が不可欠です。

  • ステラ (STELLA): シマノの技術の粋を集め、「軽さ」「滑らかさ」「剛性」など、リールに求められる全性能を一切の妥協なく追求した「絶対的フラッグシップ」です。
  • ツインパワー (TWIN POWER): ステラが追求する性能のうち、特に「剛性」「耐久性」「パワー」という「タフネス」の要素を徹底的に追求したモデルです。ステラから最先端のフィーチャー(密巻きなど)を数年遅れで継承しつつも、ボディやローターの素材選定において、質実剛健な選択をすることで、圧倒的な信頼性とコストパフォーマンスを両立させた「実戦的フラッグシップ」といえます。

この「剛性」へのこだわりが、ツインパワーを「ステラの廉価版」ではなく、「ツインパワー」という一つの確立されたブランドとしてアングラーに支持させている最大の理由です。

歴代ツインパワー【標準モデル】の進化史 (剛性の系譜)

ツインパワーの中核を成す標準モデルは、常に「巻きのパワー」と「ボディの剛性」を追求してきました。

1992年 92ツインパワー (初代)

初代モデルです。当時の最先端技術を搭載し、ステラに次ぐ高級機として、その後のツインパワーの基礎となる「タフなリール」という概念を打ち立てました。

2008年 08ツインパワー

ライン放出時のトラブルを激減させる「AR-Cスプール」や、継ぎ目のない一体成型ベール「SR-ワンピースベール」など、現代リールのスタンダードとなる機構を搭載。ステラ(07)の技術を継承し、飛躍的に実釣性能を高めた世代です。

2011年 11ツインパワー

シマノ独自の精密ギアシステム「X-SHIP(エックスシップ)」を搭載。入力したパワーをロスなく伝達し、負荷がかかった状態でも強力かつ滑らかな巻き上げを可能にしました。

2015年 15ツインパワー –「HAGANE」コンセプトの体現

シマノのリール設計思想**「HAGANE(ハガネ)」**コンセプト(高剛性なHAGANEボディと、精密冷間鍛造のHAGANEギア)を全面的に採用した初のツインパワーです。従来のX-SHIPに加え、防水機構「コアプロテクト」も搭載。現代ツインパワーの「タフネス」の定義を確立した、非常に完成度の高いモデルです。

2020年 20ツインパワー – 金属ローターの復活と遠投性能

15モデルの思想を継承しつつ、最大の変更点は「金属(アルミ)製ローター」の採用です(15モデルは樹脂製)。ローターの素材を金属に戻すことで、たわみを徹底的に排除し、ドラグ性能の向上と「剛性感」の向上に寄与しました。また、スプール(釣り糸を巻く部分)を「ロングストロークスプール」化し、キャスト性能(飛距離)も向上させています。

2024年 24ツインパワー –「密巻き」の復活と最新技術

最新(2025年現在)の標準モデルです。20モデルの金属ローターによる剛性を維持しつつ、22ステラで採用された最新技術(インフィニティ)を搭載しました。

  • インフィニティループ(密巻き): スローオシレート(スプールのゆっくりとした上下動)により、ラインをスプールに整然と密に巻き付ける機構。キャスト時のライン放出抵抗を劇的に低減します。
  • インフィニティドライブ: 巻き上げのパワーと滑らかさを向上させるギア支持構造。
  • アンチツイストフィン: ラインローラー下部に設置されたフィンで、PEライン(ポリエチレン素材を編んで作られた釣り糸のこと)のたるみを防ぎ、ライントラブルを抑制します。

「剛性」はそのままに、「密巻き」による圧倒的な飛距離性能を手に入れた、現行の集大成モデルです。

歴代ツインパワー【派生モデル】の系譜 (MgとXD)

ツインパワーの歴史において、「剛性」を追求する標準モデルとは別に、特定の性能に特化した派生モデルが重要な位置を占めています。

軽量の系譜:06ツインパワーMg

  • 特徴: ボディやローターに軽量な「マグネシウム(Mg)合金」を採用したモデルです。
  • 位置づけ: ツインパワーの名を冠していますが、その設計思想は「軽さ」と「感度」を追求するものでした。この「軽量・高感度」の系譜は、後のシマノの「クイックレスポンスシリーズ」へと受け継がれ、現在の「ヴァンキッシュ(Vanquish)」の直系の祖先ともいえる重要なモデルです。

高耐久の系譜:ツインパワーXD (17 / 21 / 25)

「XD」とは「Extreme Durability(エクストリーム・デュラビリティ=極限の耐久性)」の略です。標準モデルの「剛性」に対し、「XD」は**「防水性」と「耐久性」**を極限まで高め、特に過酷なソルトウォーター(海水)シーンに特化したモデルです。

  • 2017年 17ツインパワーXD: 標準モデルの防水機構「コアプロテクト」よりも強力な、「Xプロテクト」(非接触式シール構造)を搭載。さらに、ローター素材を軽量なカーボン樹脂「CI4+(シーアイフォープラス)」にすることで、剛性を維持しつつ、巻き出しの軽さも両立させました。
  • 2021年 21ツインパワーXD: 17モデルの思想を継承しつつ、MGLローター(マグナムライトローター)を採用し、巻き出しの軽さと感度をさらに向上させました。
  • 2025年 25ツインパワーXD: (※2025年10月現在、最新XDモデルとして解説) 21XDのタフネス(Xプロテクト)はそのままに、24標準モデルの最新技術(インフィニティループ=密巻き、アンチツイストフィン)を融合。過酷な環境下での耐久性と、最新の飛距離性能を両立させた「タフネス・キャスティングモデル」として進化しています。

ツインパワーの年式見分け方と中古での選び方

中古市場でツインパワーを探す際、年式を見分ける簡易的なガイドと、目的別のおすすめモデルを紹介します。

年式の簡易見分け方(外観)

  • 24モデル: スプールにラインが「密巻き」されており、ラインローラー下に「アンチツイストフィン」がある。
  • 20モデル: スプールが縦長(ロングストローク)で、ローターが銀色(金属製)。
  • 15モデル: HAGANEのロゴが目立つ。ローターが黒っぽい樹脂製。
  • 08/11モデル: AR-Cスプール(スプールエッジに角度)を搭載している。
  • XDモデル: リールフット(竿の取り付け部)やスプールに「XD」のロゴと、特徴的な差し色(17は青、21はガンメタ/青)が入っている。

中古で狙うべき歴代モデル

  • 20ツインパワー(コストパフォーマンス最強の剛性) 「金属ローター」による剛性感は24モデルにも劣りません。24モデルの登場により中古相場が安定しており、「剛性」と「パワー」を最もコストパフォーマンス良く体感したいアングラーに最適です。
  • 15ツインパワー(HAGANEの原点) HAGANEコンセプトを確立した名機です。基本性能は非常に高く、タフなリールとして今なお一線級で使えます。中古価格も手頃で、ツインパワーの「剛性」を体験する入門機として最適です。
  • 17ツインパワーXD(中古で「防水性」を求めるなら) 強力な防水機構「Xプロテクト」を搭載。シーバスやサーフ、ロックフィッシュなど、波飛沫を浴びる過酷なソルトシーンでタフに使えるリールを中古で探している場合、非常に良い選択肢となります。

不要になった歴代ツインパワーの売却

ツインパワーは、シマノの中核を成す人気モデルであり、中古市場での需要が非常に安定しています。「15モデル」や「20モデル」といった近代モデルはもちろん、「08モデル」や「06Mg」といった古いモデルでも、その状態や番手によっては高い価値が残っています。

新しいモデルへの買い替えを検討している場合、お手持ちのツインパワーを売却することで、次の購入資金に充当することが可能です。

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まとめ

シマノ「ツインパワー」は、フラッグシップの「ステラ」とは異なる「質実剛健」という確固たる哲学に基づき、進化を続けてきました。

  • 標準モデル (08, 15, 20, 24): 「剛性」と「パワー」を一貫して追求する本流。20モデルで金属ローターによる剛性を、24モデルで「密巻き」による飛距離性能を獲得しました。
  • Mgモデル (06): 「軽量性」を追求した派生モデルで、現在の「ヴァンキッシュ」の系譜に繋がります。
  • XDモデル (17, 21, 25): 「防水性」と「耐久性」を極限まで高めたソルトウォーター特化モデルです。

ご自身の釣りのスタイルが「繊細さ」よりも「パワー」や「安心感」を求めるものであれば、ツインパワーはステラ以上に最適なパートナーとなり得る、最も信頼できる選択肢の一つです。

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FAQ(よくある質問)

Q1: 結局、ツインパワーとステラはどっちを選べば良いですか?

A1: 予算に上限がなく、全ての性能(軽さ、滑らかさ、剛性)で最高を求めるなら「ステラ」です。一方、ステラほどの滑らかさや軽さは求めないが、「剛性」と「耐久性」という実戦的な性能を、ステラよりも抑えた価格で実現したい場合は「ツインパワー」が最適です。

Q2: 20ツインパワーと24ツインパワーの最大の違いは何ですか?

A2: 最大の違いは「密巻き(インフィニティループ)」の有無です。どちらも金属ローターを搭載した高剛性リールですが、24モデルは「密巻き」により、キャスト時のライン放出抵抗が少なく、飛距離性能が向上しています。一方、20モデルは伝統的な巻き方(クロスラップ)で、ライントラブルに対する汎用性が高いとも評価されています。

Q3: 15ツインパワーは古いですが、まだ使えますか?

A3: はい、全く問題なく一線級で使えます。シマノの「HAGANE」コンセプトを初めて体現したモデルであり、その剛性と耐久性は非常に高いレベルにあります。中古市場では価格も安定しており、非常にコストパフォーマンスの高い選択肢です。

Q4: ツインパワーXDと標準モデルは、どう使い分ければ良いですか?

A4: 標準モデル(20, 24)は、金属ローターによる「剛性感」と「パワー」を重視した設計です。一方、XDモデル(17, 21, 25)は、より強力な防水機構「Xプロテクト」と、軽量な「CI4+」または「MGL」ローターを搭載しています。波飛沫を頻繁に浴びるサーフや磯、あるいは巻き出しの軽さを重視するシーバスゲームなどではXDが、巻き抵抗の大きなルアーを扱う釣りや、純粋なパワーファイトでは標準モデルが適しています。

Q5: 06ツインパワーMgは、今のツインパワーとどう違いますか?

A5: 設計思想が全く異なります。06Mgはマグネシウムボディを採用した「軽量・高感度」モデルであり、現在のツインパワー(アルミボディの剛性モデル)とは対極にあります。06Mgの系譜は、現在の「ヴァンキッシュ」や「コンプレックス」といったクイックレスポンスシリーズに受け継がれています。

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